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そのシステム構成、本当に適切ですか?クラウドの月額費用は選択次第で数倍変わります
ブログ事業者向け2026-06-24約8分

そのシステム構成、本当に適切ですか?選択次第でクラウドの月額費用は数倍変わります——選び方の基準を解説

対象読者: クラウドを使ったシステム開発を検討中・発注済みの事業主・経営者・事業責任者

「クラウドにしたのに、思ったより費用がかかっている」——そういった相談を受けることが少なくありません。

クラウドは使い方次第でコストが大きく変わります。そして、そのコストの多くは開発前の設計段階で決まります。データベースをどう選ぶか、アプリの実行環境をどう構成するか。こうした「システム構成の選択」が、月額ランニング費用を大きく左右するのです。

この記事では、クラウド開発を発注する際に知っておくべき「システム構成の基本」と、費用に直結する選択ポイントを整理します。技術の詳細ではなく、発注者として最低限理解しておくべき判断軸に絞って解説します。

そもそも「クラウドのシステム構成」で何を選んでいるのか

クラウドでシステムを作る際、大きく2つの設計判断があります。

  1. データをどこにどう保存するか(データベース選択)
  2. アプリをどう動かすか(実行環境の選択)

この2つの組み合わせで、月額費用の大半が決まります。開発会社から提案を受ける際も、この2点について「なぜその選択なのか」を確認するだけで、費用の妥当性をある程度判断できます。

どちらも「適切な用途に適切なものを選べばコストを抑えられる」というのが基本です。逆に言えば、用途に合わない構成を選ぶと、性能が出ないのにコストだけが膨らむという状況になります。

リレーショナルDB vs NoSQL——データベース選択が月額費用に与える影響

クラウドのデータベースには、大きく分けて「リレーショナルDB」と「NoSQL」の2種類があります。

種別主なサービス
リレーショナルDBAWS RDS / Google Cloud SQL / Azure SQL Database
NoSQL(従量課金型)AWS DynamoDB / Google Firestore / Azure Cosmos DB

リレーショナルDBが向いているケース

リレーショナルDBは、Excelの表のようにデータを行と列で管理するデータベースです。複数のテーブルを結びつけて複雑な検索ができる点が強みです。

  • 業務システム・社内管理ツール
  • ECサイト(注文・在庫・顧客の関係が複雑)
  • 会計・人事など、データの整合性が重要なシステム

小規模の場合、月額3,000〜15,000円程度が目安です(使用するスペックによって変動)。

NoSQLが向いているケース

NoSQLは、シンプルなキーでデータを管理するデータベースです。アクセスが急増してもパフォーマンスが落ちにくく、スケーラビリティに優れています。

  • アクセス数が急増するサービス(キャンペーン・セール時)
  • IoTデバイスからのデータ収集
  • ランキング・ポイント管理など、単純な読み書きが多いシステム

費用はリクエスト数とデータ量に応じた完全従量課金で、無料枠も用意されています。小規模(月10万リクエスト前後・数GB以内)であればほぼ無料〜数百円程度、中規模(月1,000万リクエスト前後)でも500〜3,000円程度が目安です。アクセスがゼロの時間帯は費用もゼロになるため、アクセスのムラが大きいサービスほどコスト面の優位性が出ます。

向き不向きマトリクス

下図は、リレーショナルDBとNoSQLの向き不向きを整理したものです。

リレーショナルDB vs NoSQL 向き不向きマトリクス
リレーショナルDB vs NoSQL 向き不向きマトリクス

重要なのは、どちらが「優れているか」ではなく「何に使うか」です。 複雑なデータ関係を持つ業務システムにNoSQLを選ぶと、開発コストが跳ね上がります。逆に、アクセスが集中するシンプルな機能にリレーショナルDBを使うと、スペックを上げざるを得ず費用がかさみます。

コンテナ vs サーバーレス——実行環境の選択でランニング費用が変わる

データベースの次に費用を左右するのが「アプリの実行環境」の選択です。代表的な2つの選択肢を見ていきます。

種別主なサービス
コンテナAWS ECS・Fargate / Google Cloud Run(サーバーレス寄り) / Azure Container Apps
サーバーレスAWS Lambda / Google Cloud Functions / Azure Functions

コンテナ(ECS / Cloud Run など)

Dockerコンテナを使ってアプリを動かす方式です。常時サーバーが起動しているイメージで、安定した性能が保てます。

向いているケース:

  • 24時間常時稼働が必要なシステム
  • アクセス数が月1万リクエストを超えてくるサービス
  • 複雑な処理や長時間実行が必要なバッチ処理

月額費用目安: 常時稼働型(ECS・Fargate等)は小規模構成で10,000〜30,000円前後。Cloud Runのようなサーバーレスコンテナは500〜5,000円程度(いずれもスペック・リクエスト数で変動)

サーバーレス(Lambda / Cloud Functions / Azure Functions など)

「リクエストが来たときだけ動く」方式です。アクセスがなければほぼ0円、来たときだけ課金される従量制が特徴です。

向いているケース:

  • アクセスがまばらな管理画面・内部ツール
  • 不定期に動くバックエンド処理
  • まずMVPで素早くリリースしたいケース

月額費用目安: 小規模なら500〜3,000円程度(従量課金)

判断フロー

どちらを選ぶか迷ったときは、以下のフローで判断できます。

コンテナ vs サーバーレス 判断フロー
コンテナ vs サーバーレス 判断フロー

よくあるミスは、「最初からコンテナで高スペックに組んでしまう」ことです。まだユーザーが少ない段階でサーバーを常時稼働させると、実際の利用量に関わらず固定費が発生し続けます。逆に、急成長が見込めるサービスにサーバーレスだけで構成すると、コールドスタート(起動遅延)や同時実行数の制限に当たることがあります。

発注者が「構成の妥当性」を確認するための3つの質問

開発会社から提案を受けた際、技術者でなくても確認できる質問があります。以下の3つを聞くだけで、構成の妥当性をある程度チェックできます。

質問1:「この構成を選んだ理由を、費用の観点から説明してもらえますか?」

構成に根拠があるなら、費用面でも説明できるはずです。「このデータベースを選んだのは複雑な結合処理が必要なため」「サーバーレスにしたのはアクセスがまばらな内部ツールだから」のような説明が返ってこない場合、慣れ親しんだ技術をそのまま使っている可能性があります。

質問2:「1年後にユーザーが10倍になった場合、費用はどう変わりますか?」

成長した場合のコスト試算を持っているかどうかで、構成の設計品質が分かります。良い開発会社は、現状だけでなくスケール時のコスト感もあわせて提案します。試算がない場合は「後で確認します」と言っても問題ありません。回答できるかどうかより、その質問に対してどう向き合うかを見てください。

質問3:「ランニング費用が想定より高くなった場合、どこを最初に見直しますか?」

費用が膨らんだ時の対処法を事前に持っているかを確認する質問です。「まずデータベースのスペックを見直す」「サーバーレスに切り替えられる部分を検討する」のように、具体的な改善策を持っている会社は、費用管理を意識した設計をしています。

まとめ

クラウドのシステム構成は、選択次第で月額ランニング費用が大きく変わります。

  • データベースはデータの複雑さとアクセスパターンで選ぶ(リレーショナルDB vs NoSQL)
  • 実行環境は常時稼働の必要性とアクセス量で選ぶ(コンテナ vs サーバーレス)
  • 発注者は技術の詳細を知らなくても、「なぜその構成か」を説明できる会社かどうかを確認することが重要

「クラウドにしたのになぜ高い?」という状況を防ぐには、開発前の設計段階で構成の根拠を確認することが一番の近道です。

アマニティでは、クラウドシステムの新規開発から既存システムのコスト最適化まで対応しています。「現在の構成が適切かどうか確認したい」「開発会社から提案を受けているが妥当かわからない」という場合も、お気軽にご相談ください。

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株式会社Amanity

福岡を拠点に、モバイル・LINE・Webアプリの受託開発を行っています。クラウド構成の選定から費用最適化まで、一緒に考えます。まずはお気軽にご相談ください。

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